東京で一番大好きなビストロがありました。残念ながらそのビストロは去年の11月に閉店しました。今の店を開業する前都内のありとあらゆるビストロを食べ歩きしました。
その中で私にとって大好きなビストロが三谷青吾シェフが経営するレスプリ ミタニ ア ゲタリでした。ずっと閉店理由が分からず、ここ最近亡くなられた事を知りました。悲しさで一杯になりました。
この三谷青吾シェフこそ東京に気軽な日常、普段使いのフランス料理を広めた伝説のシェフです。
90年代にオーバカナルの総料理長をされていた方で、現在では、多くのお弟子さんが東京のビストロを牽引してます。
良くある、世間がイメージするスタイリッシュで華やかな盛り付けのフランス料理とは一線を隠し余計な装飾を加えず己の技量だけを頼りに皿にダイレクトに投影した、男前な料理でした。
私はそれからと言う物料理雑誌で三谷シェフが出てると必ず買い漁ったり挙句の果てには三谷シェフが好き過ぎてフランスを訪れた際強行で、目的も無いまま三谷シェフの修行先だったバスク地方迄行った事があります。
私の料理は、三谷シェフの本から引用したルセットを私なりの解釈で作った料理が何個かあります。
その中で、私が大好きな料理がこのニース風トリップです。初めて作った時に、トマトとレモンの清涼感、爽やかさに衝撃を受けました。
この料理、水分は一切加えずトマトの水分だけで煮込んでます。残念ながら、三谷シェフのこの料理は2度と食べれませんしかし、日本のありとあらゆるビストロに三谷シェフのスピリッツが伝承されてるのは間違い無い事でしょう。
私は本当に三谷シェフの料理を食べれて良かった、三谷シェフこそ私がビストロを志すきっかけをくれた方です。三谷シェフありがとうございます。